樹齢80年の古木から獲れた、完熟葡萄の濃縮した果実
ワインを選ぶときに、樹齢を気にしたことがあるだろうか?ヴィンテージは気にしても、樹齢はそこまで気にかけていないのではないだろうか。
スペインの南、地中海地方にあるバレンシアの老舗ワイナリー、TORRE ORIA社。
ここには、樹齢80年の葡萄の木が立ち並ぶ。

この葡萄から作られたワインが「トレオリア 80YEARS」
トレオリア80YEARSの特徴一言でいうと、個性的な果実味。一口目に感じるのは、強く濃く、それでいてまろやかな果実味。その果実味が消えることなく、最後まで強く主張してくるけれど甘ったるくない。

果実味がしっかりしているワインというと、最後にスパイシーさがくるかな?と思いきやそんなことはなく、まろやかなタンニンが残るわけでもなく、かといって軽すぎて味気ないということもない。
最後の最後まで力強い果実の旨みを強烈に残し続けるのがおもしろくて、なかなか出会わないタイプのワイン。
これが樹齢80年の成せる味わいなのかなと、ちょっとウキウキした気持ちになる。
80年かけて生み出す力強い味わい
葡萄の木は約20年間くらいは、成長を続けて多くの葡萄を実らせる。そして、それ以降は実る葡萄の数を減らして、その樹木に適正な量だけ実がなるようになる。
年々土に伸びていく根っこは、大地からたくさんの栄養とエネルギーを適正な量のぶどうに豊富に送ることができるし、たくさんの日光を浴びて力強く芳醇な味わいを持つ。
そんな光景を想像すると、「トレオリア 80YEARS」がこんなにも個性的でパワフルな果実味を持っているのも納得がいく。
バレンシアの太陽を80年間浴び続けた古木が生み出すエネルギーに溢れた一本だ。
いい意味で期待を裏切られるシャルドネ
シャルドネ100%のカヴァはなかなか珍しい
。ワイナリーで出会ったとき、そんな興味本位で手に取ったのがトレオリア カヴァ シャルドネ100%だった。
シャルドネとひとことに言っても、産地によって味わいが大分違う。このバレンシアの地で、しかもカヴァでシャルドネ100%だと、どのような味わいになるのだろう。

期待を込めながらコルクを抜くと広がるバニラ香り。そして、繊細な泡がスモーキーな樽の香りを運んで、口のなかに広がる。
9か月熟成のシャルドネ100%というと、フレッシュでキレのあるトロピカルフルーツのような味わいを想像するかもしれない。
でも、トレオリアはその予想を裏切る先進的な味わい。

フレンチオーク樽の中で2ヶ月熟成することによって実現されたほのかなフルーティーさとオークの複雑性のバランス、そして独特のキレ。
「伝統的で革新的なワインをリーズナブルな価格で提供する」という作り手の思いを、まさに体現した1本だ。
